朝が変わると1日が変わる、の根拠と、その限界
「15分早く外に出る」のほうが、まだ続きます。
朝の使い方を変えると1日が変わる、とよく言われます。関連を示した研究はあります。ただし、言えることの範囲は思ったより狭いです。
自然光の周期と体内時計を比べた小規模研究
「早起き」を目標にすると、たいてい失敗する
理由は単純です。早起きは結果であって、行動ではないからです。行動として決められるのは「何時に布団に入るか」「起きてから何をするか」のほうです。
体内時計の研究と、朝の過ごし方の提案も分ける必要があります。光は時刻や季節、強さ、浴びる長さで条件が変わります。持病や服薬がある人、睡眠の問題が続く人へ、一般的なカードが医学的な助言を置き換えることはできません。
そして、習慣がつくまでの日数には、大きな個人差があることが分かっています。
3日でやめた自分を、数字で責める根拠はありません。
小さくして、きっかけに結びつける
効果が確認されているのは、日数の目標ではなく「もし〜なら、〜する」の形のほうです(Gollwitzer & Sheeran 2006、d=.65)。
- ×「明日から早起きする」
- ○「目が覚めたら、カーテンを開けて、窓の外を10秒見る」
ランディーには、朝のカードがあります。「いつもより1時間早く外に出て、朝の色を見てみない?」——そして「もしも」にはこう書いてあります。「1時間が無理なら、15分だけ早く出る。それでも色は違います。」
逃げ道つきの計画のほうが強い、という上の研究に、そのまま合わせてあります。
朝を評価する数字は、連続日数ではなく1回の完了
早起きを何日続けたかを出すと、途切れた日の意味が大きくなります。しかし習慣化の日数には18〜254日の幅があり、同じ速度を前提にできません。そこでランディーは、連続日数を表示せず、その日に選んだ1枚を終えたかだけを残します。
朝のカードが合わない人もいます。夜勤、育児、介護、体調、住環境によって「朝」の位置は違います。季節や時刻を手で選び直せますが、生活を朝型に矯正する機能ではありません。自分が起きた後の最初の短い区間として使える範囲だけを提案します。
光を使うカードでも、太陽を直接見ない、暑さや寒さを我慢しない、暗い時間に無理に外へ出ないことを優先します。カーテンを開ける、玄関先の明るさを見るなど、同じ目的を屋内や短時間へ変えられる「もしも」を添えます。
休日に遅く起きた場合も、時計上の朝へ戻す必要はありません。昼や夕方の時間帯を選べば、その時刻に合う候補へ切り替わります。起床時刻を評価せず、いま残っている時間を入力にします。
朝を逃した、という失敗扱いもしません。