自己肯定感は「上げる」ものじゃない。1回ずつ積むもの
大きな成功ではなく「小さな前進があった日」でした。
12,000件の日誌が、そう言っています。
「自己肯定感を上げる方法」を検索すると、山ほど出てきます。ただ、「上げる」という言い方そのものに無理があります。上げようとする対象が、自分の内側にある感情だからです。感情は、直接つかめません。
つかめるのは、行動のほうです。
いちばん効くのは「実際にやった」という経験
心理学者バンデューラは、「自分にはできる」という感覚(自己効力感)が育つ源を4つ挙げました。そのうちいちばん強いのは「遂行行動の達成(実際にやってできた経験)」だとされています。他人の成功を見ること、励まされること、体調が整っていること——どれも効きますが、実際にやった経験にはかないません。
ここで大事なのは、「やった」の大きさは問われていないことです。研究が言っているのは「実際に遂行した経験」であって、「大きな成果」ではありません。
12,000件の日誌が示した「進捗の原理」
もっと直接的な調査があります。
前進の大きさは、ここでも主役ではありません。前進があったかどうかです。
「今日は大きなことをした」ではありません。
「今日はひとつやった」です。
積むためには、記録が要る
やったことは、驚くほど早く忘れます。3日前の火曜日になにをしたか、いま言えるでしょうか。
忘れると、積み上がりません。積んでいるのに、積んだ実感だけが無い状態になります。これが「なにも成長していない気がする」の正体であることは、よくあります。
ランディーには図鑑があります。「やった」を押したカードが、そこにたまります。何日目か、どのジャンルが多いか、何回やったか、何ジャンルを経験したか——数字で出ます。
ただし、この図鑑には、あえて入れなかったものがあります。
- レア度はありません。当たりも外れもありません
- 連続記録(ストリーク)はありません。途切れて落ち込むものを作りたくないからです
- 「まだやっていませんね」と催促しません。やらない日は、ただやらない日です
- やらなくても、何も減りません
ゲームの手法としては、ストリークは強力です。実際、多くのアプリが使っています。使わないと決めたのは、「途切れた瞬間にやめる」ことが起きるからです。積むための道具が、やめる理由になっては本末転倒です。
いつでも、まっさらに戻せます
図鑑はいつでもリセットできます(図鑑の下に「図鑑をリセットする」があります)。積み上がったものが重荷になる日もあるからです。消しても、カードが減ることはありません。
記録はあなたの端末の中だけに保存されています。サーバーには送っていません。誰にも見られません。だから、見栄えを気にしなくていい記録です。