20代がいちばん孤独を感じている——「孤独感」の正体と、その扱い方
「ほしい関係」と「いまの関係」のズレのことです。
まず、数字から。日本の政府が2024年12月に実施した「人々のつながりに関する基礎調査」で、孤独感が「しばしばある・常にある」と答えた人は全体で4.3%でした。年齢別に見ると、いちばん高いのは20代の7.4%。次が30代の6.0%です。70代は2.5%でした。
年をとるほど孤独になる、というイメージとは逆です。いちばん孤独を感じているのは20代でした。
これは「気のせい」で片づけられている話ではありません。日本は2021年2月に孤独・孤立対策担当大臣を置き(イギリスに次いで世界で2例目)、2023年5月に孤独・孤立対策推進法が成立、2024年4月に施行されています。国が「これは個人の心の弱さではなく、対策すべきこと」と位置づけた、ということです。
「ひとりでいること」と「孤独感」は、別のもの
ここがいちばん誤解されているところです。学術の世界では、この2つははっきり分けられています。
- 社会的孤立(social isolation)=他者との接触が、客観的に少ない状態
- 孤独感(loneliness)=主観的な感情。「望んでいる関係」と「実際の関係」のズレから生まれる
だから「友達をつくれば解決する」は、半分しか当たっていません。人数の問題ではないからです。クラスにいても、グループにいても、孤独感はふつうに発生します。
もうひとつ大事なことがあります。「ひとりで過ごすこと(solitude)」は、孤独感とは別だという研究があります。Long & Averill(2003)は「solitude は loneliness と違い、しばしば肯定的な状態であり、避けるものではなく求められるものでさえある」と書いています。
つまり、ひとりの休日そのものは、悪いものではありません。つらくなるのは、その時間が「なにもできないまま溶けた」ときです。
孤独感は、体に出る
気の持ちようの話で終わらせられない理由が、もうひとつあります。
世界保健機関(WHO)も2023年11月に「社会的つながりに関する委員会」を設置し、孤独を公衆衛生上の課題として扱いはじめました。
では、どうするか
ここで「人に会おう」と書くのは簡単ですが、それができない日のほうが多いはずです。孤独感の定義に戻ると、効くのは「望んでいる関係」と「いまの関係」のズレを、少しだけ埋めることです。埋め方は2つしかありません。ズレの片方を動かすか、もう片方を動かすかです。
そして、どちらを動かすにも、まず「今日なにをしたか」が要ります。なにもしなかった日は、比べるものが無いので、ズレだけが残ります。
その日は「なにもなかった日」から外れます。
それだけで、ズレは少し小さくなります。
ランディーは、そこだけを担当しています。空いている時間を選ぶと、その時間でできることが1枚だけ出ます。候補は見せません。えらばせません。選ぶ体力が残っていない日のために、そう作ってあります。
「誰かに会う」カードもありますが、大半はひとりで完結します。ひとりで完結するカードのほうが、多いままにしてあります。人に会わないと解決しない設計にはしていません。