Random dayランディー 1枚ひく
ひとり時間

ひとりの時間の使い方が分からない、は損ではない

ひとりでいること自体は、
研究上、しばしば肯定的な状態として扱われています。

予定がない日を、なんとなく「埋めなければいけない空白」として扱ってしまうことがあります。ここは、いったん分けて考えたほうが正確です。

solitude と loneliness は別のもの

出典 Long & Averill (2003) Journal for the Theory of Social Behaviour:「solitude は loneliness と違い、しばしば肯定的な状態であり、避けるものではなく求められるものでさえある」。
関連して Long ほか (2003) Personality and Social Psychology Bulletin では、大学生を対象にした質問紙調査の因子分析で、ひとりの時間の経験が3つの次元に整理され、否定的だったのは loneliness の次元だけでした。 https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0146167203029005003
注意 対象は主に大学生のサンプルです。一般の成人にそのまま当てはまるかは、この研究だけでは分かりません。

つまり、ひとりだから寂しい、という直結はしていません。寂しくなるのは別の条件が重なったときです。

選んだひとり時間と、押しつけられたひとり時間

一次研究 Nguyen, Ryan & Deci(2018)は4つの研究で、ひとりで過ごすことが感情へ与える影響を調べました。ひとりの条件では、高覚醒の肯定的感情と否定的感情の両方が下がる「沈静化」が見られました。さらに、自分でひとりになることを選んだ条件では、リラックスやストレス低下につながりうると報告されています。 https://doi.org/10.1177/0146167217733073
限界 ひとり時間が必ず気分を良くする、という結果ではありません。楽しい高覚醒感情も下がり、選択の有無で体験が変わりました。孤独感が強いとき、研究の結果を理由にひとりで耐える必要はありません。

では、何が引き金になるのか

孤独感の定義に戻ると、それは「望んでいる関係」と「いまの関係」のズレです(NASEM 2020)。ひとりでいること自体ではなく、ズレが見えたときに起きます。

そして、ひとりの休日がつらくなるのは、たいていその時間になにも起きなかったときです。何かが起きた日は、ひとりでも記憶に残ります。

ここで言う「何か」は、外出や成果でなくても構いません。音楽を1曲選ぶ、湯を沸かす、窓から見える色を3つ数える。誰かに説明できる大きさではなく、自分で始まりと終わりを見つけられる大きさなら、その時間を自分で選び直せます。

ひとり時間を決める3つの境界

この3つは孤独感の治療ではありません。ひとりで過ごす時間を、周囲から与えられた空白ではなく、自分で選んだ短い区間へ戻すための境界です。

ひとりの時間を「埋める」のではなく、
ひとつだけ起こす。

ひとり用のカードは、いちばん多い

ランディーの384枚のうち、お一人様で成立するカードがいちばん多くしてあります。「誰かと」のカードもありますが、そちらに寄せていません。

人に会わないと解決しない設計にすると、会えない日が失敗になります。そうしたくなかったので、ひとりで完結するほうを厚くしてあります。

どれも、誰にも見せなくて終われます。見せる相手がいることを前提にしていません。

誰かと話したい気持ちがある日は、ひとり用カードを続ける必要もありません。連絡する、公共の相談先を使う、外へ出て人のいる場所へ移るなど、必要な行動は人によって違います。ランディーは孤独感を診断せず、ひとりで過ごす選択肢を1枚にするところまでを担当します。

「ひとり用が多い」は、ひとりを理想にしているという意味でもありません。予定の調整や相手の同意がなくても始められるカードを厚くし、使える時間を増やすためのデータ上の方針です。二人や団体を選んだときは、その人数で成立するカードだけへ条件を切り替えます。

同じ人でも、ひとりを選びたい日と、選びたくない日は変わります。人数の初期値を性格や過去の履歴から推定せず、その都度選び直せるようにしています。

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