通知を出さないと決めた話
失敗として記録しない。
ランディーには、通知もリマインダーもありません。入れれば数字は伸びます。それは分かったうえで、入れていません。
通知が生むもの
通知が届くと、開く回数は増えます。同時に、こうも変わります。
- 通知が来たのに開かなかった日ができる
- それが「今日もできなかった」という記録になる
- 気まずくなって、通知を切る
- アプリごと開かなくなる
ランディーは「なにもしなかった日」を減らすための道具です。その道具が「できなかった日」を数えはじめたら、目的と手段が逆になります。
そのうち開かれなくなります。
代わりにあるもの
ひとつだけ、開き直す入口を作ってあります。カードを引いたのにやらずに画面を離れると、次に開いたときに「さっきのランディー、取ってあります」と表示されます。
この言い方は意図的です。
- ×「まだやっていませんね」——責めている
- ×「連続記録が途切れます」——脅している
- ○「取ってあります」——ただ置いてある
横には「もういい」というボタンがあります。押せば消えます。捨てる手段を、同じ大きさで置いてあります。
そして取り置きは翌日に自動で消えます。いつまでも残って、じわじわ効いてくることがないようにしました。
これは効果を捨てているということ
正直に書きます。通知を入れないぶん、ランディーは再訪してもらいにくいアプリです。数字の上では明確に不利です。
それでも、思い出したときに開いてもらうほうを選びました。開いた日に、迷わず1回ぶんの行動が始まる——できるのはそこまでです。
ほかに「言わない」と決めた言葉
文言は、機能と同じくらい効きます。だから、使わないと決めた言い方があります。
- 「あなたはまだ◯枚しかやっていません」——数字で足りなさを指摘しない
- 「◯人がもうやりました」——他人を引き合いに出さない
- 「せっかくの休日が終わってしまいます」——時間で焦らせない
- 「ここでやめると台無しです」——それまでの分を人質にしない
最後のものは、いわゆるサンクコスト(もったいない気持ち)を使う言い方です。効きますが、使いません。「ここまでやったんだから」で人を動かすのは、追い込むことと同じだからです。
減らさない。
そのかわり、こちらから約束できることは少ないです。ランディーは、開いた日にしか働きません。それでいいと決めました。