「条件をゆるめました」を、6,480通り全部試して0件にした話
なぜ謝ることになったのかを数えました。
ランディーには、こういう断り書きが出ることがありました。
「時間の幅」の条件を自動でゆるめました。
正直な表示のつもりでした。でも、受け取る側からするとこうです。「あなたの条件では、ちゃんとしたものが出せませんでした」。1枚だけ渡すアプリで、その1枚に言い訳が付いている。これは離れます。
まず、どれくらい出ているのかを数えた
感覚で直すと、直したつもりになって終わります。なので条件の組み合わせを全部作って、全部引きました。
時間6通り × 人数3通り × 場所3通り × 予算4通り × 体力3通り × 時間帯4通り × 季節5通り = 6,480通り。これを1通りずつ実際に抽選にかけて、断り書きが出たかどうかを記録します。
結果は2,140件。33%でした。3回に1回です。
原因は1つだけだった
2,140件を条件ごとに割ると、ほとんどが同じ場所に固まっていました。
- 240分(半日)を選ぶと、家の中は0枚
- 240分を選ぶと、団体様も0枚
- そもそも「4時間かけて終わるカード」が、全体で5枚しかなかった
ここが分かってしまえば、話は単純です。足りないのは「全体の枚数」ではなく、特定のマス目の枚数でした。全体を増やしても、同じマスは埋まりません。
狙い撃ちで、3回に分けて足した
一度に大量に足すと、どれが効いたのか分からなくなります。なので足す → 6,480通りを引き直す → まだ埋まらないマスを見る、を3回くり返しました。
- 1回目:56枚。半日でできることを、家の中と外の両方に。残り 33% → 8%
- 2回目:16枚。夜×外×長時間、団体様×外×朝、団体様×外×半日。8% → 1%
- 3回目:8枚。残った44通りだけを狙って。1% → 0.7%
最後に残った数通りは、1枚のカードの予算が1,000円だったせいで「0円で」という条件から外れていただけでした。そのカードを見直して0円にしたところで、6,480通り中0件になりました。
そして、断り書きの出し方そのものを変えた
数字が0になったあとで、もうひとつ気づいたことがあります。いちばん軽い緩和(時間の幅)は、そもそも謝る必要がなかったということです。
「時間の幅をゆるめた」というのは、たとえば30分と指定した人に、20〜45分のカードを渡した、という意味です。これは条件を曲げたのではなく、ぴったり30分ちょうどのカードが少なかっただけ。渡しているものの質は何も落ちていません。
なので、いまはこうしています。
- 時間の幅は、断らない。かわりに、指定された時間に近くて長いものを優先して残す
- 体力・予算・場所を変えたときだけ、断る。ここは本当に条件を曲げているので、黙ってはいけない
やらなかったこと
いちばん簡単な直し方は、断り書きを消すことでした。表示をやめれば、ユーザーからは見えなくなります。
やりませんでした。見えなくなるだけで、渡しているものは変わらないからです。「0円で」と言った人に1,000円かかることを渡しておいて、黙っている。それは離れる理由を隠しているだけで、無くしたことにはなりません。
もうひとつ、カードを機械で大量に作るのもやりませんでした。ランディーのカードは4つの手順が全部具体的で、できないときの代わりの案(もしも)が必ず付いています。数だけ合わせても、引いた人が動けなければ意味がないので、80枚は全部手で書きました。
いまの数字
| 断り書きが出る組み合わせ | 6,480通り中 0件(前は2,140件) |
| 候補が0枚になる組み合わせ | 0件 |
| 候補が3枚未満の組み合わせ | 0件 |
| 4時間かけて終わるカード | 5枚 → 57枚 |
この検査は毎回のビルドで走ります。カードを1枚足したときに、どこかのマスが空いたら、その場で止まります。
直したつもりで終わります。